Lesson10-5 レベル補正とトーンカーブ

このセクションでは、Lesson10-4で学んだ流れのうち、「2.レベル補正とトーンカーブ」について学んでいきましょう。

例として、「Adobe Photoshop」という画像編集ソフトを使った方法についてまとめています。

(※「Adobe Photoshop」が手元にある方は実際に作業を試してみると、ここで書かれている内容を理解しやすくなります)

それでは、「レベル補正」、「トーンカーブ」、「レベル補正とトーンカーブの使い分け」について学んでいきましょう。

レベル補正

レベル補正は、明るさを調整できる機能です。
明るさを調整すると、イメージに合わせた加工をしやすくなります。

「Adobe Photoshop」のメインメニューから「イメージ」、「色調補正」、「レベル補正」を選択しましょう。

明るさを調整したい

新しくウィンドウが開いたら、入力レベルの下にはツマミが3つあることを確認しましょう。左から「シャドウ点」、「中間点」、「ハイライト点」と呼びます。

「シャドウ点」を右へ動かしてみましょう。
画像が明るくなったのではないでしょうか。
左へ動かすと暗くなることも合わせて確認してみましょう。

(※ツマミを使わずに、ツマミの下にあるボックスに数字を直接入力することでも明るさを調整できます。自由に試してみましょう)

ヒストグラムについて

山型のグラフがウィンドウに書かれていますが、これを「ヒストグラム」と呼びます。



ヒストグラムは画像の明るさの分布を示しています。
左側に山が多いときには、暗い部分が多い画像だとわかるのです。

たとえばヒストグラムが左側に偏っているときには、ハイライトのツマミを山の右端にまでずらしてみましょう。

画像が明るくなり、ヒストグラムが右へ広がる形へと変化したのではないでしょうか。

このように、レベル補正ではツマミを動かすだけで直感的に明るさの調整ができるのです。

トーンカーブ

レベル補正と同様に、明るさの調整に関わっているのがトーンカーブです。

「Adobe Photoshop」のメインメニューから「イメージ」、「色調補正」、「トーンカーブ」を選択してみましょう。

トーンカーブとは、新しく開いたウィンドウを見たときに確認できる対角線のことです。

この対角線をドラッグしながら上に動かしてみると、動作に合わせて線の形が変化します。
この時に画像を確認すると、もともとよりも明るくなっています。

再度操作を試してみましょう。
ウインドウを見てみると、ヒストグラムと対角線がある下部に「手のマーク」を発見できます。
このボタンは、場所を指定できる優れものです。

「手のマーク」を押してから、画像上で気になる部分をクリックすると、マークが対角線上に表示されます。

そのマークを選んで上下へ対角線を動かしてみると、画像で選んだところの明るさのみ変化できます。

このように、明るさのコントラストを調整したいときに使える機能がトーンカーブです。

レベル補正とトーンカーブの使い分け

はじめて画像ソフトを使うときには、レベル補正の操作方法から体験してみましょう。

レベル補正では中間色を含めて明るさが調整されるので、コントラストが弱まったやわらかい画像になります。

そのため、色味が淡い画像はレベル補正を、色味が濃い画像はトーンカーブを使って調整するのがよいでしょう。

このセクションでは、主に明るさやコントラストを調整するための方法について学びました。

「Adobe Photoshop」が手元にないときには、別の画像ソフトを使って同様の機能がないかを確認してみるといいでしょう。

次のセクションでは、「色相と彩度の調整」について学んでいきます。