Lesson8-1 カラーモードとは何か その1「RGBカラーとCMYKカラー」

この章では、「デジタルデータにおける色の知識」について学んでいきましょう。

私たちが普段目にしているチラシやポスターなどのアナログデータとは違った見え方をするのがデジタルデータの特徴です。

デジタルデータならではの表現方法や色の知識について、しっかり学んでいきましょう。

まずこのセクションでは、「カラーモードとは」、「RGBカラーとは」、「CMYKカラーとは」について学んでいきましょう。

カラーモードとは

カラーモードは、色を表現する方法のことを意味しています。

カラーモードは、写真や画像を表現したいときに使う「フルカラー」文章や表を表現したいときに使う「モノクロ」に分けられます。

たとえばフルカラーの場合、主にWebサイトなどのデジタルデータで使われる「RGBカラー」と、チラシなど印刷物をフルカラーで印刷するときに使われる「CMYKカラー」の二種類があります。

上記以外にも、画像ソフトなどでさまざまなカラーモードを設定することができます。

しかし、誤った設定をしてしまうと、再現できる色の範囲が異なるため、イメージと異なる仕上がりになるかもしれません。

たとえばパソコンで作ったデータを印刷したいときには、必ずCMYKカラーで作成しなければなりません。

RGBカラーは設定できる色数が多いため、RGBカラーで作ったデータをそのままCMYKカラーに置き換えるのは難しいのです。

RGBからCMYKへ無理に変換してしまうと、画像のように色がくすんでいるように見えてしまうので注意しましょう。

画像ソフトを使うときには、目的に合わせて適切なカラーモードが設定できているかを常に確認するように心がけましょう。

「光の三原色」 -RGBカラーとは-

RGBカラーは、一般的に「光の三原色」とも呼ばれる色の組み合わせです。

「赤色(RED)」、「緑色(GREEN)」、「青色(BLUE)」の頭文字をとって「RGBカラー」と呼ばれています。

たとえば、それぞれライトの「光を混ぜる」イメージで考えてみましょう。

もともとが光のため、さまざまな色を混ぜていく、光を強くしていくと、「最終的には白色」へと変化します。この現象を「加法混色」と呼びます。

RGBは、テレビやパソコンなどのデジタルデータに使われているカラーモードです。

RGBでは、それぞれの色がどのぐらいの割合で含まれているのかを示すために、0~255までの数字で表示されます。

たとえば黒色を使いたいときには「R=0、G=0、B=0」、白色を使いたいときには「R=255、G=255、B=255」とすれば表示できます。この数字を「RGB値」と呼びます。

「色の三原色」 -CMY(CMYK)カラーとは-

「シアン(CYAN)」、「マゼンタ(MAGENTA)」、「イエロー(YELLOW)」の三種類を「色の三原色」と呼びます。

この三色を組み合わせると黒に見えますが、このときに三色だけで黒色を表現しようとするとぼやけた黒色になってしまいます。

そこで、実際の印刷では「ブラック(BLACK)」を加えて色を表現します。

一般的には、色の三原色であるCMYカラーにBLACKを加えた「CMYKカラー」がよく使われています。

CMYKの頭文字は、「シアン(CYAN)」、「マゼンタ(MAGENTA)」、「イエロー(YELLOW)」、「ブラック(BLACK)」を意味しています。

本来であればBLACKの頭文字はBですが、BLUEと間違える可能性があるため、黒インク用に使う板(墨板)を英語であらわした「Key plate」の頭文字をとってK=「ブラック(BLACK)」として表現しています。

たとえば、それぞれの「インクを混ぜる」イメージで考えてみましょう。

もともとがインクのため、さまざまな色を混ぜていくと、「最終的には黒色」へと変化します。この現象を「減法混色」と呼びます。

CMYKは、チラシやポスターなどの印刷物であるアナログデータに使われているカラーモードです。

CMYKは、それぞれの色がどのぐらいの割合で含まれているのかを示すために、0~100までの数字で表示されます。

たとえば黒色を使いたいときには「C=100、M=100、Y=100,K=100」、白色を使いたいときには「C=0、M=0、Y=0,K=0」とすれば表示できます。この数字を「CMYK値」と呼びます。

RGBカラーとCMY(CMYK)カラーの違い

RGBカラーとCMY(CMYK)カラーは、それぞれの特徴や違いを学ぶことが大切です。

この表を利用して、RGBカラーとCMY(CMYK)カラーの違いをしっかり覚えていきましょう。

RGBカラーCMY(CMYKカラー)
一般的な呼び方の三原色の三原色
色の表現方法を使って表現インクを使って表現
頭文字が示す色赤色、緑色、青色シアン、マゼンタ、イエロー(ブラック)
色を混ぜた時最終的に白色(加法混色)最終的に黒色(減法混色)
数値の範囲0~255
0=黒色、255=白色)
0~100
0=白色、100=黒色)
使用目的パソコン、テレビなどのデジタルデータチラシやポスターなどの印刷物



このセクションでは、「カラーモードとは」、「RGBカラーとは」、「CMYKカラーとは」について学びました。

カラーモードに関係するそれぞれの用語の違いをしっかり復習しましょう。

次のセクションでは、「カラーモードとは何か その2」について、引き続き学んでいきましょう。