Lesson1-3 色のトーンについて

トーンを知り自在に表現することができるようになると、色に関係したコミュニケーションをしやすくなります。

このセクションでは、「トーンのもつ意味」、「代表的なトーン」について学んでいきましょう。

トーンのもつ意味

同僚や他社と打ち合わせをするときに、色のイメージを伝える表現に困ることがあります。

自分の頭に浮かんだ色を伝えたくても、「もっと明るい色で」、「もっと濃い色で」と少しずつ特徴を伝えていてはなかなか理解しにくく、誤った情報が伝わりやすくなります。

トーンとは、「明度」と「彩度」が近しい色を集めてひとまとまりにしたものです。
ひとつずつのまとまりに名前をつけることで、コミュニケーションがスムーズに行なえるようになります。

たとえば「ダークトーンでお願いします」など、たったワンフレーズで色の特徴を伝えることができるのがトーンを学ぶうえでの最大のメリットといえます。ぜひ積極的にトーンを活用してみましょう。

基本のトーン

有彩色は、「純色」、「清色」、「中間色(濁色)」の3つのトーンに分類できます。
それぞれについて確認していきましょう。

純色

赤色、黄色、青色など各色相において、最も彩度が高い色を「純色」と呼びます。

清色

清色は、白または黒のみを加えた色のことです。
純色に白を加えたものを「明清色」、黒を加えたものを「暗清色」と呼びます。

中間色(濁色)

純色に灰色を加えたものを「中間色」と呼びます。清色に比べると濁りのある色になるため「濁色」とも呼ばれます。

代表的なトーンイメージ

トーンイメージとは、トーン名を聞いたときにイメージする色のことです。
ここでは、代表的なトーンイメージをいくつかご紹介します。

ビビッドトーン

彩度が最も高く鮮やかな色合いに見えるトーンイメージです。アクティブでいきいきとしたイメージをもち、カジュアルな印象をもつため、スポーツウェアなどによく使われています。

複数の色がある中でも注目しやすい色のため、アクセントカラーとしても利用されます。

ダークトーン

大人らしい落ち着いたようなトーンイメージです。熟成されたような雰囲気をもち、書斎などの重厚で暗いイメージをもつ場所によく利用されています。

ペールトーン

軽い、淡い、薄い、女性らしい、優しいようなトーンイメージです。
ミントカラーやラベンダーなど上品な印象を与える色が多く、春夏のファッションなどにもよく取り入れられるトーンです。

このセクションでは、「色のトーンについて」学びました。
今回学んだ内容以外にも、トーンイメージには複数の種類がありますが、まずは代表的なものについてしっかり理解するように心がけましょう。

次のセクションでは、「色相環とは何か」について引き続き学んでいきます。